最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)683 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人清瀬一郎、同内山弘の上告趣意第一点について。
原判決は、何ら所論判例に反する判断を示していないのみならず、原判示第六、
被告人の自転車と精米との交換の所為は、被告人の業務上為されたものであること
は、原判決挙示の証拠により十分に認め得られるのであつて、原判決に所論のよう
な判例違反の点は認められない。
同第二点について。
原判決が、判示第六の犯罪事実認定の証拠として、被告人の原審並に第一審公判
における自白の外、Aに対する司法警察官の聴取書を掲げたのは、これを以て右被
告人の自白を補強するたあであつて、右聴取書におけるAの供述がその内容の全部
に亘つて、右被告人の自白と符合するものではないとしても、少くとも、その外形
的事実―例えば同人が自転車一台の対価として被告人から精米一俵の交付を受けた
ことのある事実―において符合することは、右聴取書の記載に徴し明らかであつて、
かかる供述が右被告人の自白の真実性を保障するに足ることは勿論であるから、こ
れらを綜合して右犯罪事実を認定した原判決に所論のような違法ありとすることは
できない。所論判例はいずれも本件に適切でない。
弁護人塩坂雄策の上告趣意について。
所論は、いずれも、刑訴四〇五条所定の適法な上告理由に該当しない。
また記録を精査しても、同四一一条を適用すべさものとは認められない。
よつて刑訴施行法三条の二刑訴法四〇八条により主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官全員一致の意見である。
昭和二六年一一月三〇日
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最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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